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スマホにワクワクできた日 ── Galaxyで戻ってきた感覚

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スマホにワクワクできた日 ── Galaxyで戻ってきた感覚


Galaxy


スマホに、ワクワクしなくなっていた


いつの間にか、スマホにワクワクしなくなっていた。

iPhoneを漫然と使い続けて、
買い替えにも、大きな感情は動かない。

それは、スマホが変わり映えしなくなったからでもある。
でも、それだけではない。

うつ病の中で、今まで興味があったもの、
楽しめていたものへの関心が、
少しずつ薄れていったからでもある。


便利なはずのものが、少しずつ重たくなる


AirPods Pro2を購入して2年。今、ほとんど使わなくなった。
片頭痛があるから、耳に異物を入れたくない。
会話強調機能も以前ほど効果を感じづらく、
先日も店員さんの言葉を何度も聞き返してしまった。

Apple Watch も、同じだ。
寝るときに装着することが、もうしんどい。
身体の状態を数字で見ることが、
だんだんと「病気のことばかり考える時間」に変わっていく。

加えて、少し前からの手の痺れなどにより、
iPhoneそのものを持つ行為に負担がかかる。

便利なはずのものが、
少しずつ、重たくなっていった。


Galaxyを触って、久しぶりに「おお」と思った


そんな中で、ケータイショップでGalaxyを触った。

Galaxy S26、S26+、S26 Ultra。

リフレッシュレートの高い画面は、
指に吸い付くように動く。
ヌルヌル、という言葉が一番しっくりくる。

そして何より、見やすかった。

老眼で、スマホを見るのが
少ししんどくなっていた自分にとって、
その画面は、すっと目に入ってきた。

思わず、

‧˚₊*̥(∗*⁰͈꒨⁰͈)‧˚₊*̥オォ~

と、声が出そうになった。


あの頃も、たしかに「おお」と思っていた


その瞬間、ふと、思い出した。

昔、ケータイ売り場で働いていたときのこと。

docomo、IDO、J-PHONE、TUKA。
すべてのキャリアを扱っていた、あの3か月。

カラー液晶のケータイが出て、
店頭で人が足を止めて、
「すごいね」と言いながら契約していった、あの空気。

あのときも、たしかに、
「おお」と思っていた。


好きで選ぶことと、必要で選ぶこと


ぼくはTUKAを“選んだ”わけじゃない。
会社の補助があったから、そうするしかなかった。

でも、全部の機種を触って、
比べて、売っているうちに、
ケータイが好きになっていた。

そのあと、配送に携わるようになり、
電波が入らない場所で困ることが増えて、
安定して使えるdocomoに変えた。

好きで選ぶことと、
必要で選ぶことは、少し違う。


もう一度、感覚に戻ってきた


そして今、
もう一度、スマホに触れて、

少しだけ、あの感覚が戻ってきた。

便利だからでも、
スペックがすごいからでもなく、

ただ、

触っていて、気持ちいい。

そう思えたことが、
なんだか、うれしかった。

うつが深い時期は、欲しいものが消えていく。

買いたい。
触りたい。
試したい。
手元に置きたい。
そういう気持ちが、少しずつ薄くなっていく。

だから、Galaxyを触って「欲しい」と思えたことは、
もう一度、何かを楽しみにできる自分が、
少し戻ってきたような気がした。


その日、外へ向く準備もできていた


普段の外出は、NIKEのキャップをかぶることが多い。
髪を整えるのが面倒な日でも、
キャップをかぶればなんとかなる。

マスクをしていれば、
ヒゲを剃っていなくても、ほとんど目立たない。

それも、生きるための工夫だった。

その日、誰かと会う予定があったわけではない。

実際に人と話したのは、
ケータイショップで声をかけられたときの、
「あっ、いいです」
そのひと言くらいだった。


それでも、家を出る前に、自然に髪を整えた。
ヘアアイロンで軽く整えて(くせ毛なのだ)ワックスもつけた。

誰かに見せるためというより、
自分が外の世界に出ていくために、
少しだけ自分を整えた。

あとから精神科の主治医にその話をしたら、
「大きな前進ですね」と言われた。

Galaxyを触って「おお」と思えたことは、
たぶん、その日の自分が、
すでに少し外に向いていたからでもある。


その日以来、
毎回ワックスをつけられるようになったわけではない。
実際、後日、主治医にはこう話した。

「その日以来、一度もワックスをつけられていないんです」

すると先生は、たしか、こんな趣旨のことを言ってくれた。

「それでもいいんです。一回でも出来たのが、大きい」

その言葉に、少し救われた。

回復は、毎日同じことが
できるようになることだけではないのかもしれない。
一度だけでも、自然にできた。
その一回が、ちゃんと意味を持つこともある。


Galaxyで、高揚感を感じられたことも、
髪を整えて外に出られたことも、
どちらも小さな一回だった。

でも、その一回が戻ってきたから、ぼくは少しだけ前に進めた気がしている。


欲しい気持ちと、合理的に考えること


治癒の定義」として位置づけているのはこれだ。


「治癒とは、感情やトラウマに支配されず、合理的に物事を考えられること」


その言葉を知ってから、
ぼくは少しずつ、
感情に飲み込まれにくくなった気がしている。

Galaxyには、胸が踊る感覚があったし、
欲しいものができたこと自体、
回復の証だとも思う。

けれど、最近のスマホは高い。
下取りを使えば現実的な金額には近づくけれど、
それでも買うとは決めていない。
買わないという判断も、もちろんある。

欲しいという感情を大事にしながら、
価格や必要性や生活への影響も、
ちゃんと並べて考える。

それが今の自分にとっての、ひとつの回復なのかもしれない。




Samsung Galaxy S26 posted with カエレバ
Galaxy S26シリーズは高額なスマホなので、買うなら価格やポイント還元をじっくり見比べたいところ。 ぼく自身も、買う/買わないも含め、価格の動きを見ながら検討していくつもりです。






  • この記事を書いた人
藤次郎Tojiro

Tojiro

子どもの頃、家でジャンプが出禁になっても、『銀牙』や藤子作品だけは読み続けていた。あの頃の“物語の匂い”が、ぼくの根っこをつくっている。 うつとの長い旅を経て、“こころの余白”の大切さを知った。いまはドラマ『相棒』「織田裕二さん」主演作品を中心に、気持ちの揺らぎや、語られない沈黙、痛みのレイヤーを、そっと読み解いている。原点の作品を行き来しながら、人が立ち上がっていく物語を、静かに追いかけています。

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